PARC Audio 8cm ウッドコーン(DCU-F101W II)
私がPARCの10cmウッドコーンを買わないのは、8cmの性能に満足しているからだと思う。(あと、13cmを持っているから) 8cmウッドコーンは、中音が鮮やかで素晴らしいし、低音もしっかり出るので、私が好んで聴くピアノ曲(クラシック)も、ジャズも、ポップスもすべてこれでOK。2Lのコンパクトな箱で、これだけのレベルで鳴ってくれるユニットは少ないです。スピーカーを置くスペースを僅かしか確保できなくなった場合は、このスピーカーを置くスペースをなんとか確保して、他のスピーカーを断捨離しても良いです。
https://gyazo.com/505480b794ad5bc6ff00c23c9ab741dd
ハードウエア構成
ユニット: Parc Audio 8cm ウッドコーン(DCU-F101W II)
6Ω, 82dB, 86.5Hz〜20 kHz
(私としては珍しく)新品を購入。コイズミ無線にて、ペアで13.3千円(2022.9)
エージングでそんなに音は変わらなかった印象。記録を残していないが、同サイズのOM-MF519, CHN519は100時間の間に音が変わるし、苦痛だった時間帯があったのに比べて、PARCユニットは、エージング中も普通に聴けた印象。エンクロージャの効果もあるのかも知れないが。
エンクロージャ
ロシアンバーチ合板製エンクロージャ
ウッドポケットさんの試作品で、Parc Audio 推奨サイズのまま、素材をバーチ合板に変更したもの。
仕上がりに問題があり、訳あり特価でヤフオクに出品されていたので、入手。音質は問題なし!!
W130 x H170 x D200 (mm) t15
2.4L
ユニットのスペックからすると、バスレフ箱の推奨容積は7L弱なので、性能発揮出来ていないかも知れないが、ユニットに余裕があるのか小さな箱でも物足りなさを感じさせない。(大きな箱に入れたことがないので、比べる必要ありそう)
性能は公表されていない。MDF製の推奨箱と聴き比べたことはないけれど、おそらくMDF箱を2.4L, 4.6Lのいずれの推奨設計で作ったとしても、バーチ合板製の2.4Lにはかなわないと思う。
(最近、10cmの格安ユニットを 4Lのバーチ合板製箱と 6LのMDF製箱に入れて聴き比べたのだけど、バーチの方が良かったので)
利用環境
書斎の仕事机上で、ニアフィールドで聴いていたが、Alpair6Mにその座を譲った。今も手元においていて、時々、メイン環境で聴いている。
所感
かなりコンパクトだが、素晴らしく良い音がする。
手持ちの3L 以下の容量のスピーカーの中では、一番良い。
能率が悪いので、他のスピーカーよりかなり音量を上げる必要があるのが弱点
低音、よく出る。箱がよければ、締まった低音が出る。
高音はよいと思うが、スーパーツィーターとして、PARC Audioのツィータに1μFのコンデンサをつけてアドオンすると一層よくなる。
ユニットの価格が安くなく、箱もバーチ合板製でそこそこしたので、コストパフォーマンスはよくないが、音はもちろんのこと、エンクロージャーの見た目の良さとコンパクトさに優れるので、とても気に入っている。(このスピーカーを使う機会が少なくなっているのが残念なのだが、お譲りすることのできないスピーカーのひとつ。)
過去の印象(当初はデスクトップで聴いていた)
能率は良くない。でも、私の使い方からすると、問題ない。
エージング初期段階(5〜10時間程度)
意外なほど、最初から、しっくり来る音がしており、書斎用のメインスピーカーはこれで決まりと感じた。バーチ合板のエンクロージャを使用している効果もあると思う。
高音: よい
中音: よい。 女性ボーカル、手嶌葵さん、清原伽耶さん、など、リアルな感じで良い
低音: 思った以上に出てる。応答は遅いかも。
フロントバスレフなら壁際に設置できるかも、と思ったが、壁から5〜10cmの位置だと、壁からの反射がきつくて、ぼわついた。15cmくらいに離したら、かなり低減された。机上スペースの都合で、これ以上離せないので、ありがたい。気になれば、壁に吸音材や反射板とかを検討する。
壁に反射板か吸音マット設置すべきかも。
ニアフィールド: ユニットがもともとニアフィールドでの利用を想定してデザインされているのだが、確かに、小音量でも低音が出ていて、音やせしない
空間表現、情報量: 良い。CHN519は情報量がいまいちだったので、リプレース効果あり。
改めて手元の小口径ユニットの価格を調べてみると、値段なり、という感じする。同じエンクロージャで比較したのは fostexとpeerlessのみだけど。
個人的な印象として、音質の高いものから順に並べると、
DCU-F101W II(エージング開始時) >> CHN519 > PLS-P830985(エージング途中) > P800K
特に、ニアフィールドでは、DCU-F101W IIが飛び抜けている。
PLS-P830985と P800Kのエンクロージャは、6mm厚MDF製10cm立方体に取り付けたので、中音以下は実力を反映していないかも知れない。PLS-P830985はエージング完了してないし。とはいえ、以前は物足りなさを感じていたCHN519も、アンプを情報量の多いものに変えたら良くなったので、同じエンクロージャで比較しても、序列は変わらないかも。
市販価格(2022.9現在)
Fostex P800K: 3.8千円(ペア)
Markaudio CHN519: 6.1千円(ペア)
Peerless PLS-P830985: 7.0 千円(ペア): これは6cmユニット。(昔はすごく安く入手できて人気があったのだが、今となっては、コストパフォーマンス悪いのかも。)
Parc Audio DCU-F101W II: 13.3千円(ペア)